アバストは10月31日、日本国内の1013人を含め、世界7カ国のインターネット利用者7000人以上を対象に実施した「パートナーとのパスワードの共有」に関する調査結果を発表した。同調査によると、日本人の約3割(29%)が他人のパスワードを知っていることがわかった。世界平均は53%で、調査が実施された国のなかで日本が最も低い結果となった。

  • 出典:アバスト

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他人のパスワードを知っている人のうち、現在のパートナーのパスワードを知っていると回答した人は45%、元パートナーのパスワードを知っている人はわずか3%だった。ほかの国と比較すると、現在のパートナーのパスワードを知っている人は、日本のみ半数未満(世界平均:66%)、元パートナーのパスワードを知っている人は、日本のみ一桁(世界平均:15%)だった。

元パートナーのどのアカウントのパスワードを知っているか尋ねたところ、30%がFacebook(世界平均:59%)、40%が仕事のメールアドレス(世界平均:52%)と回答。一方、iOSアプリ「友達を探す」や、Googleの「現在地を共有」機能、Snapchatなどで、元パートナーの位置情報にアクセスできると回答した人は10人に1人以上(11%、世界平均:19%)おり、パスワードがわからなくても、あらゆるオンラインツールを使い、元パートナーを追跡できてしまうことが判明した。

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さらに、ほかの人にパスワードを共有している人はほかの国と比べて少ないと考えられるものの、知らないうちにアカウントにアクセスされ、パスワードを変更されたことがあると回答した人が23%(世界平均:26%)いたという。

アバストの最高情報セキュリティ責任者(CISO)であるジャヤ・バルー氏は「スマートフォンなどのデバイスは、多くの個人情報やプライベートなやり取りが保存されているほか、不正アクセスによりストーカー行為に悪用されるケースもある。パートナーと別れる際は、その人と共有した、もしくは知られた可能性のあるパスワードをすべて変更し、ほかの人に位置情報が公開されるアプリやデバイスを確認して現在地を非公開にするべきだ」と指南している。