Malwarebytesは8月24日(米国時間)、「Binance chief says a “sophisticated hacking team” turned him into a deepfake hologram」において、ディープフェイクが金融業界の人々に使われたと伝えた。最近、暗号資産コミュニティのユーザをターゲットにした詐欺師が現れたという。

  • Binance chief says a “sophisticated hacking team” turned him into a deepfake hologram

    Binance chief says a “sophisticated hacking team” turned him into a deepfake hologram

詐欺師はインターネットユーザーをだますことによって、莫大なお金を窃取することができる。攻撃内容はフィッシングもあれば、暗号資産の取引所への侵入もあるが、今回、ディープフェイクが使われたことが明らかとなっった。

具体的には、大手暗号資産取引所のBinanceの最高コンプライアンス責任者(CCO: Chief Compliance Officer)であるPatrick Hillmann氏になりすましたディープフェイクが存在したことがわかった。説得力のあるディープフェイクを作るために、Hillman氏のニュースのインタビューやテレビ出演など古い映像のアーカイブが悪用され、さまざまなシナリオで人々をだますために使われたという。

詐欺に使われたディープフェイクの映像はないが、Hillman氏は非常に知的な暗号コミュニティのメンバー数名がだまされたと主張している。しかしながら、どのプロジェクトが詐欺師のターゲットになったのかはわかっておらず、被害の全容は明らかにされていない。

Malwarebytesは暗号資産のディープフェイク詐欺師を回避するヒントとして、詐欺やなりすましの餌食とならないよう警戒を怠らず、常に積極的な対策を講じるよう助言している。ディープフェイクであると疑われる人に対して顔を横に向けるよう頼むことも有効とされている。ディープフェイクだった場合、壊れた顔の構造の恐ろしいレンダリングが見られる可能性があるとのことだ。