プルークスは8月25日、DX(デジタル・トランスフォーメーション)またはSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業の経営者と社員の計1700人を対象に実施した、「DX/SDGsに関する理解度調査」の結果を発表した。これによると、DX/SDGsに取り組む企業における社員の理解浸透は8割を超える一方で、取り組みに関する社内周知が量・質共に十分と答えた人は3割以下だったことが分かった。

同調査は同社が、8月10日~12日にかけてインターネットにより実施したもの。経営層に対して、DXやSDGsの取り組みの社内への周知状況を尋ねたところ、約7割が具体的に何をすれば良いか伝えられていると回答した。

  • DX/SDGsの取り組みが社内で具体的に伝えられているかの経営層の認識 出典: プルークス

一方の社員は、8割以上が何をすれば良いか理解していると答えている。経営層・社員それぞれの結果から、社内において理解が進んでいると同社は見る。

  • 自社のDX/SDGsの取り組みを明確に理解しているかの社員の認識 出典: プルークス

DXやSDGsの取り組みに関する社内への周知について質問すると、経営層・社員のいずれでも「十分な量と質で伝えられている」との回答は3割以下にとどまっており、DXやSDGsの取り組みについての伝え方の課題が浮き彫りになったと同社は指摘している。

  • DXの取り組みを社内で十分に周知しているか 出典: プルークス

  • SDGsの取り組みを社内で十分に周知しているか 出典: プルークス

また、DXやSDGsの取り組みに関して、社内または社外とのやり取りで認識の相違があった経験を持つ人は、7割以上に上ることが分かった。自身ではDXやSDGsの取り組み内容を理解していると思いつつ、それぞれが勝手に解釈しており、他者とのやり取りで認識相違が出ているのが実態だと同社は分析する。

  • DXの取り組みでの認識相違経験 出典: プルークス

  • SDGsの取り組みの取り組みでの認識相違経験 出典: プルークス

DX/SDGsの取り組みに関して、自社内での理解促進に最も有効だと考えている施策は説明動画で、全体の4割が挙げた。理解促進の手段として、動画がテキストでの解説や上司・経営層からの口頭説明を上回っている。

  • DXの取り組みで社内の理解促進に有効だと思うもの 出典: プルークス

  • SDGsの取り組みで社内の理解促進に有効だと思うもの 出典: プルークス

しかし、説明動画を実際に実施しているとの回答は3割弱に留まっており、説明動画による理解促進は不十分だと同社は見る。

  • DXの取り組みで社内の理解促進のため実施済みの施策 出典: プルークス

  • SDGsの取り組みで社内の理解促進のため実施済みの施策 出典: プルークス

同社は、伝え方に課題があることや認識相違が発生している現状を踏まえると、DXやSDGsの取り組みに関する社内周知の方法について、今一度考える必要があると指摘している。