凸版印刷は7月11日、秘匿性の高い通知物をデジタル化して住民宛てに個別に配信する通知物電子送付サービス「Speed Letter Plus(スピードレタープラス)」を開発し、7月から本格的な販売を開始することを発表した。

同サービスはマイナンバーカードなどを用いて登録時に本人確認を行うことで情報セキュリティを担保する仕組みで、配信後には閲覧状況の確認も可能とのことだ。同社は同サービスを自治体などに向けて展開することにより、通知物の作成から閲覧までを支援して行政の業務効率化と住民へのサービス向上に寄与する狙いがある。

凸版印刷と京都市は2022年7月から共同で、同サービスによる通知物の作成から送付までの業務における通知物電子化に関する実証実験を、市民への送付を行わずに市役所内の職員間で開始する。

  • 「Speed Letter Plus」の画面例

    「Speed Letter Plus」の画面例

同サービスの導入にあたっては、まず現状の通知物の作成方法や送付方法をヒアリングして、最適な電子送付方法を設計する。その上でマイナンバーカードなどによる本人確認を行ったIDに基づいて、デジタルデータ化した通知物の電子送付を実施する流れだ。

これにより、自治体は通知物の印刷や封入作業などの負荷低減と、制作や郵送などのコスト削減、ペーパーレス化の推進、閲覧状況の管理が可能になるという。また、住民においても広告などの表示がなくなり、必要な通知物の情報を受け取れるようになり通知の閲覧と保管における利便性の向上が見込めるとのことだ。

  • 「Speed Letter Plus」の導入による業務効率化の概要図

    「Speed Letter Plus」の導入による業務効率化の概要図