Microsoftは現地時間2022年7月6日、自社BIプラットフォームのMicrosoft Power BI(以下、Power BI)にモバイルデバイスからアクセスする「Power BIモバイル」で、AR(拡張現実)機能「Data in space」を公開したと発表した。Data in spaceは現実世界に空間的なアンカーを作成し、そこへPower BIデータをひもづけて、物理環境と結び付けるプレビュー段階の新機能である。本稿執筆時点では、iOS版のみ利用可能。Android版も今後のバージョンでData in spaceをサポートする予定だ。

  • Power BIモバイルを通して映し出された物理空間にPower BIデータが各所に現れ、容易にアクセスできる(画像はすべて公式ブログより)

    Power BIモバイルを通して映し出された物理空間にPower BIデータが各所に現れ、容易にアクセスできる(画像はすべて公式ブログより)

Microsoftは以前から、MR(複合現実)アプリケーションに必要な機能を提供する「Azure Spatial Anchors」を公開しているが、Data in SpatialはAzure Spatial AnchorsをPower BIモバイルに統合した形となる。Azure Spatial Anchorsサービスを通じて、デバイスが作成した"空間上の錨(いかり)"を共有し、Power BIモバイルが空間に存在する錨を検出する仕組みだ。Data in Spaceを使用するには、Azure Spatial Anchorsリソースと、Power BIテナントへの接続、Azure Spatial Anchors向けのロール(役割)設定が必要となる。関心をお持ちの方は公式ドキュメントをご覧いただきたい。同社はData in spaceを使用することで、「施設管理や製造、小売業など実世界のシナリオにビジネスデータを接続できる。多くの情報に基づいた従業員の意思決定に寄与する」と説明している。