サイバーエージェントと米NVIDIAは6月23日、3DCG技術を活用したデジタルヒューマンの開発事業で協業することを発表した。NVIDIAが提供する「NVIDIA Omniverse」などを活用しデジタルヒューマンの研究開発を加速させ、日本市場の固有ニーズに対応した3DCG技術の共同研究を行うとしている。
「NVIDIA Omniverse」は、3D設計コラボレーションおよびデジタルツイン・シミュレーションを構築するためのオープン プラットフォーム。
同協業では、サイバーエージェントが持つ3DCG技術とNVIDIAのAI技術を掛け合わせる。まず、サイバーエージェントは、著名人のデジタルツインをキャスティングする「デジタルツインレーベル」事業において、「Omniverse」 と「Omniverse Audio2Face」を活用することで、実在する著名人のデジタルアバターのクリエイティブ制作やより自然な発話を実現し、多種多様な広告の生成を目指す。
具体的には、制作したデジタルヒューマンの表情を動かす工程において、「NVIDIA Omniverse Audio2Face」を活用し、音声ソースからフェイシャルアニメーションを自動生成するという。
また「NVIDIA Omniverse Audio2Face」を日本語の自然言語処理や音声合成と結び付けるため、両社は今後、日本語対応の共同研究についても視野に入れている。日本語の形態素解析や感情分析をもとに「Omniverse Audio2Face」を日本語対応させることで、デジタルヒューマンの日本語発話の精度向上を目指す。
さらに両社は、高品質なデジタルヒューマン開発に向け、高度なインフラストラクチャと高速かつスケーラブルなパフォーマンスを提供することができるAI開発環境の構築においても協業していく考えだ。