ガートナージャパンは6月17日、データドリブンな組織に共通してみられる7つの特性を発表した。データドリブンとは、データに基づいて戦略策定、計画立案、ビジネスの意思決定などを行うことを指す。

同社が示す7つの特性は以下の通り。

  1. 意図的である:データを管理・指標化・収益化する目的 (意図) が明確である
  2. 有責:データを活用した変化の実行責任の所在が明らかである
  3. 分析的である:好奇心旺盛で常に新たな洞察を探求し、根拠に基づいて判断する
  4. 革新的である:新しい価値を常に追求し、失敗を許容する文化を持つ
  5. 協調的である:データや洞察の共有に積極的で、他者と協調して問題を解決する
  6. 共感的である:多様性を尊重し、偏見を最小化する。データに基づく意思決定の表明が不利益にならないよう心理的安全性が確保されている
  7. データ・リテラシーがある:環境や状況に応じて、データを読み、書き、伝えられる能力がある

また同社は、データに基づく意思決定を組織に定着させるには、日々のビジネスにおける実践が重要であり、データを積極的に使えるよう、継続的に支援する必要があると指摘している。

データ活用の支援は、大きく分けて2種類挙げられるという。1つ目は、実務、あるいは標準的なツールの利用に関する直接的なサポート。ツールの利用方法に関するトレーニングの実施やヘルプデスクの設置に加え、ビジネス現場で必要とされるデータの提供、あるいは活用事例の共有などが重要だとしている。

2つ目は、利用者が参加するコミュニティによるサポート。1つ目は、IT部門などがユーザーを支援するという一方向のものだが、2つ目は、ユーザーによる自発的な情報発信や事例共有、あるいは悩み相談など、問題意識を持った参加者による、決められた形のない支援の場として機能することが期待されるとのことだ。

ガートナージャパン マネージング バイスプレジデントの堀内秀明氏は「人を動かす、言い換えると、人の意識や行動を変えることは、簡単ではない。データ・ドリブンな組織になるための第一歩として、少なくともデータとアナリティクスのリーダーは、データ・ドリブンな組織に共通してみられる7つの特性を体現する必要がある」とコメントしている。