Amazonは6月15日、Amazonで販売するブランドの模倣品撲滅を目的とする、「Amazon IPアクセラレーター」を日本向けに提供開始すると発表した。同サービスは知的財産権の登録迅速化を目的としており、日本の中小企業のブランドオーナーに対して知的財産専門の法律事務所を紹介するサービスだ。

同社はこれまでにも、Amazonで販売する模倣品の撲滅を目的として、「Amazonブランド登録」、「Project Zero（プロジェクト・ゼロ）」、「Transparency（トランスペアレンシー）」の3サービスを日本向けに提供していた。今回発表した新サービスにより、4つのブランド保護サービスを日本国内で利用できることになる。

Amazonブランド登録は、Amazonでの販売の有無にかかわらず、Amazon上でブランドや知的財産権を管理、保護する無料サービスだ。同サービスに付随する「Report a Violation（レポート・ア・バイオレーション）」というツールにより、ブランドオーナーが権利侵害をチェック、検出、報告し、その後の出品をダッシュボードから追跡可能になる。

Project Zeroは、同社の技術とブランドオーナーが持つ知的財産権に関する知識や模倣品検出のノウハウを組み合わせた取り組み。ブランドオーナー自らが模倣品の疑いのある出品をAmazonのストアから削除できる強力な機能などを提供する。

Transparencyは、商品にシリアル番号を付与することで、模倣品が利用者の手元に届かないようにするためのソリューションだ。ブランドオーナーは固有のコードが付いたラベルを各商品に貼付し、Amazonはこのコードをスキャンすることで、商品が配送される前に正規品であることを確認する。有効なコードが付いていない商品を識別し、出荷を停止するため正規品のみが配送される仕組みだ。