NTTデータ経営研究所のニューロイノベーションユニットとShureの日本法人シュア・ジャパンは6月13日、両者共同で「オンライン会議で行き交うデジタル音声の音質の違いがもたらす生体ストレス反応への影響」を検証する実証実験を実施したことを発表した。
NTTデータ経営研究所のニューロイノベーションユニットとは、近年著しい発展を遂げている脳神経科学分野のコンサルティングに特化した専門チーム。同チームは、グローバル視点の情報収集・発信、顧客ニーズに応じた研究・事業開発支援、産学連携推進、ソリューション提供を行っているほか、R&Dやマーケティング、医療・ヘルスケア、教育、人事・経営施策などの分野におけるクライアントの競争力強化や事業の高付加価値化の実現を支援しているという。
新型コロナウイルスの拡大によって、オンライン会議が日常的となっているものの「対面で会議をするよりも疲れる」「オンラインで参加すると内容が理解しにくい」という声が多く挙がっていることを背景に、両者は、常態化している日々の「疲労感」や「会議内容の理解不足への不安感」の要因解明に向け『オンライン会議の音質が生体ストレス反応に与える違い』を検証したという。
実証実験の結果としては「音質が悪い会議では、内容が理解されないだけでなく、参加者にストレスを与える」「ストレスの原因として、特に認知機能に対する負荷が高まる傾向があり、これが継続すると認知機能が低下し、理解力や判断力、反応のスピードといった会議参加にとって重要な能力が鈍くなることが考えられる」「内容が理解できないことによるストレスは会議後半にかけて蓄積されていく」といった3つの影響が確認されたという。