1月に米Googleが夏までのサービス終了を発表した無償版「G Suite」。カスタムドメインの利用など、Googleの無料サービスに含まれていない機能を利用し続けるにはGoogle Workspaceにアップグレードする必要があったが、非営利目的の個人・家族に限り無償版G Suiteを継続利用できるように変更された。
Googleは無償版G Suiteの終了を発表した後、Google Workspaceに「Essentials Starter」という無料で使えるプランを追加した。Gmailが含まれず、Gmail以外のメールアドレスでGoogleドライブ、Meet、Chat、ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどを使える。独自のメールアドレスでGoogleのプロダクティビティスイートを使いたい小規模ビジネスや個人にとって無償版G Suiteの代替になるプランだ。しかし、無償版G Suiteには家族やグループで、独自ドメインのメールアドレスでGmailを使うために同サービスを利用しているユーザーが少なくない。個人に継続利用を認める変更は、そうしたユーザーの救済策になる。
ビジネス目的で利用する無償版G Suiteは6月27日から利用できなくなり、それまでにGoogle Workspaceにアップグレードしていない場合、ユーザーのアカウントの規模に合わせたWorkspaceのサブスクリプション・プランに自動的にアップグレードされる。
対象ユーザーが無償版G Suiteを継続利用するには、G Suiteの管理コンソールで継続利用の条件に同意して、Google Workspaceへの自動アップグレードを無効にする必要がある。なお、継続利用の対象で1月19日以降にGoogle Workspaceに移行済みのユーザーはこの手続きを利用できず、サポートに問い合わせて手続きしなければならない。詳細は、管理者ヘルプ・ページの「従来の無償版G Suiteをプライベートで使用している場合はどうすればよいですか?」、FAQに追加された「従来の無償版G Suite サブスクリプションを引き続き利用することはできますか?」で確認できる。
個人ユーザーが継続利用の手続きを行った場合、カスタムドメインによるGmailや、GoogleドライブやMeetといったWorkspaceに含まれるサービスを引き続き無料で利用できる。ただし、サポートサービスが含まれないほか、将来的に一部のビジネス機能が利用できなくなる可能性があるとのこと。