フィンランドの通信機器大手ノキアの日本法人ノキアソリューションズ&ネットワークスは5月12日、東京・六本木の先端技術センター(ATC)をアップデートし、「ローカル5Gラボ」として、ローカル5Gの機器、ソフトウェア、サービスのエンドツーエンドの製品を紹介、実証基盤の提供を開始することを発表した。

  • 5月12日に「ローカル5Gラボ」オープニングセレモニーが開催された(ノキア六本木オフィス)

    5月12日に「ローカル5Gラボ」オープニングセレモニーが開催された(ノキア六本木オフィス)

同社は総務省からローカル5Gの免許を取得。ATCで実機を使った共同ソリューション開発、ユースケース展示、さまざまなアプリケーションのテストや実際の使用環境のシミュレーションを行い、実際のシナリオの中で技術がどのように機能するか検証する。ラボで実環境下での検証が行える「Lab as a Service(LasS)」をコンセプトとし、エンターライズや通信事業者による新製品やサービスの市場投入までの期間短縮を支援する考えだ。

  • ATCに導入したノキアが提供するローカル5G基地局

    ATCに導入したノキアが提供するローカル5G基地局

  • 英スパイレントが提供するネットワーク測位の自動試験ツールによりATC内部のローカル5Gネットワークを検証できる

    英スパイレントが提供するネットワーク測位の自動試験ツールによりATC内部のローカル5Gネットワークを検証できる

  • 京セラやシャープのモバイル端末を使ってローカル5G環境を体験できる

    京セラやシャープのモバイル端末を使ってローカル5G環境を体験できる

同日開催されたオープニングセレモニーに登壇したノキア CEOのペッカ・ルンドマルク氏は「企業向けモバイルネットワークは急速に成長しており、中でもローカル5Gは生産性、効率性、環境の持続可能性、労働者の安全などの重要な課題に応える技術。潜在的な顧客を開拓していきたい」と述べた。

  • ノキア CEOのペッカ・ルンドマルク氏

    ノキア CEOのペッカ・ルンドマルク氏

今回アップグレードされたセンターでは、ノキアのエンドツーエンド5G製品を活用して、ローカル5Gのデモ、統合テスト、垂直セグメントのサードパーティ・アプリケーション・パートナーとの相互接続テストが可能。日本マイクロソフトや日鉄ソリューションズ、シャープなどパートナー企業18社と協力してユースケースを探索する。

またノキアは今後、ローカル5Gネットワークを六本木オフィスなどにも拡大し、全社員がオフィスでローカル5Gネットワークを利用できる環境を整備する予定とのことだ。