スマートフォン向けの写真共有ソーシャルアプリ「Snapchat」を運営するSnapは4月18日、Snapchatユーザーにおける Z世代の「コミュニケーション」、「つながり」、「消費の方法の変化」について、16カ所の市場における1万9,000人以上を対象に実施した調査の結果を発表した。
昨年、同社がSnapchatユーザーを対象に調査を行ったところ、Z世代が持つ消費力は4兆4千億ドルになることが明らかになった。今回の調査では、昨年の調査に加えて、Z世代で見られる特徴を「アイデンティティ」、「コミュニケーション」、「コマース」、「つながり」という4つの大きなカテゴリに分けて着目したという。
「アイデンティティ」に関しては、世界中のSnapchatユーザーたちは自分らしさに価値を置き、周りからの期待といったプレッシャーがあっても、ありのままの自分でいることを重要視していることが分かった。
特にアメリカ、スウェーデン、カナダ、アラブ首長国連邦ではその割合が高く、61%のZ世代が 「ありのままの自分でいること、そして個性を表現すること」に価値を置いていると回答している。
「コミュニケーション」に対するアンケートでは、回答者の95%が友人とメッセージをやり取りする際に、「何らかのビジュアルコミュニケーションを利用したことがある」と回答している。Z世代は、コミュニケーションを再定義し、よりクリエイティブでインタラクティブな方法で自分を表現し、楽しみながら人とのつながりを深めているという。
「コマース」の面では、Z 世代は特に、より没入感のある体験を期待していることが明らかになった。オンラインで商品を購入すれば、購入前から購買意欲を高めたり、AR(拡張現実)で商品を試着したり、友人や家族と相談したりできるというメリットがあるため、93%がARショッピングに興味を持っているという。
ショッピングにARを利用する主な理由としては、「自分に合ったサイズやスタイルを確認したいから」「ショッピングのプロセスを簡単にしたいから」「オンラインでより楽しく、よりソーシャルなショッピング体験をしたいから」「友人・家族の意見を聞いて購入したいから」といった意見が多く挙がった。
「つながり」に関するアンケートでは、Z世代は、友人関係、ブランド、広いコミュニティに、意義やガイダンスを顕著に求めていることがわかった。Z 世代の約半数は、AR レンズ/フィルタを使用することで、ブランドとの結びつきをより強く感じられると回答している。
これは、より強い人間関係を築き、よりクリエイティブでより便利な方法で人とつながることを求めており、ブランド自身も新しく革新的な方法でユーザーとつながるべきだという考え方を意味しているのだという。
今回の調査で判明したZ 世代の特徴は、「ホンモノであること」に価値を置くだけでなく、ARを利用して人々のつながりやショッピングの仕方を変容させているということで、全体として、「ありのままの自分を見てもらいたい」と願い、世界をより良い場所にしたいという価値観、前向きな希望、願望を持っている、非常にパワフルな世代だということ。Z世代は、自分たちがいる場所でつながりを持ってくれる信用できるブランドを求めているという。