パナソニック インダストリーは、「ロール to ロール独自工法」を用い、低抵抗と透過率を兼ね備えた一括両面配線の「透明導電フィルム」を商品化したことを2月16日に発表した。

  • 透明導電フィルム

    同社が発売を開始した「透明導電フィルム」(参照:パナソニック)

タッチディスプレイの高画質化・大型化のニーズが高まる中、ディスプレイ上に配置されるタッチセンサにはタッチ機能を維持しながらも画質を阻害しないことが求められ、タッチセンサの構成部材である透明導電フィルムは低抵抗と高い透過率の両立が求められている。

しかし、メタルメッシュの一般的なエッチング工法では低抵抗と配線の細線化がトレードオフの関係にあり、低抵抗は実現できるものの配線幅が大きくなることで透過率が不十分という課題があった。

そこで、同社は「ロール to ロール独自工法」の採用により従来工法では困難だった配線幅2μmの高いアスペクト比の配線を形成し、低抵抗と高い透過率を両立した透明導電フィルムを開発した。

同技術により、ディスプレイの高画質化・大型化と共に、透明性を活かしたデザインフリーな透明アンテナの実現に貢献できるとしている。

また、従来の静電容量方式のタッチセンサは、送信電極と受信電極2枚のフィルムを貼り合わせ作製していたため、両電極の位置精度は貼付装置の機械精度や接着剤の粘性に依存するという課題があったが、同社のロール to ロール独自工法を用いた一括両面配線により、1枚のフィルムの表裏に送信電極と受信電極を形成することで相対位置精度を大きく向上させることにも成功した。

送信電極と受信電極を1枚のフィルムに一括両面配線形成することにより、従来は2枚使用していたフィルムを1枚に削減することで環境負荷低減にも貢献できるとのことだ。

さらに、透明導電フィルムは細線化が可能なことから高い開口率を実現することで、ディスプレイから出射された光の透過率が高まり、一般的なエッチング工法で作製した従来の透明導電フィルムと比較して、同面積・同解像度のディスプレイにおいて約4%の消費電力を削減することが可能になるという。