東日本電信電話(NTT東日本)、ティアフォー、KDDI、成田国際空港は2月10日、国土交通省航空局が主催する「空港制限区域内における自動走行の実現に向けた検討委員会」における自動運転レベル4相当の導入に向けた実証実験、および、総務省の「令和3年度課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に参画したことを発表した。

4社は2月14日から28日の間、ローカル5Gおよびキャリア通信を活用して成田国際空港制限区域内における遠隔監視型自動走行バスの実証実験に取り組むという。

  • 実証に使用する自動運転車両

  • 遠隔監視室のイメージ

今回の実証実験では自動運転車両「GSM8」を用いて、成田国際空港制限区域内を自動走行(ドライバー有り)し、制限区域内の実装に向けた課題抽出を行う。また、複数の車載カメラ映像を用いた遠隔監視のための通信インフラとして、ローカル5Gやキャリア通信による冗長化を行い、遠隔監視の技術的な検証も進める予定だ。

現在の日本の交通インフラにおいては、少子高齢化の急速な進行による労働人口減少が社会的課題となっている。また、これに伴って移動や物流サービスの担い手不足が危惧されているが、空港運用においても同様の課題を抱えているのだという。

その解決策の一つとして自動運転技術が注目されており、4社は自動運転レベル4相当の導入に向けた実証実験を行うことで人手不足への対応や、ヒューマンエラーに起因する車両事故リスクの軽減を目的とした自動運転技術の導入を目指すとのことだ。