JR東日本は1月20日、毎月のSuicaの利用データを集計し、首都圏約600駅のJR各駅の利用状況を示す定型レポート「駅カルテ」を発表した。同レポートでは、駅の利用者数を時間帯別・性別・年代別に掲載しているほか、利用状況に基づく各駅のタイプ判定や対象駅と行き来が多い駅の地図表示なども行っている。

  • 「駅カルテ」のレポート内容の例

同社は同レポートを自社の駅ビルのマーケティングや自社グループのサービス向上に活用するほか、今後はまちづくりをはじめとする地域社会活性化への貢献を目指すとともに、社外への販売についても検討していくという。

これまでも同社は、Suica利用の際に記録されるデータを個人が識別されないよう統計処理したうえで、鉄道などのサービス向上に活用するとともに、自治体のニーズに応じて分析レポートとして提供してきた。今回、Suicaの統計情報の活用を広めるべく、プライバシーに十分配慮した定型レポートとして作成した。

同レポートでは、あらかじめ元データからSuica利用客の氏名などを削除し、個人の識別性を下げる加工を実施したうえで、駅ごとに統計情報を作成してレポート化している。また、従来と同様に、データ使用を希望されない利用客について、集計から個別にデータを除外する対応を行う。