トランスコスモス、聖マリアンナ医科大学、NTTドコモ(ドコモ)、川崎市が所属する4者コンソーシアムは12月2日、聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市)の救命救急センターにおいて、5G(第5世代移動通信システム)を活用した救急医療の実証実験を開始すると発表した。

高齢化社会の進展などによる救急医療需要の急速な高まりや、医師の労働時間が長くなっている課題を受けて、4者コンソーシアムは救急医療の業務効率化と長時間労働の改善を目指して実証実験を開始するとのことだ。

今回の実証実験ではドコモの5Gサービスを活用して、多数対多数の高精細映像伝送による医師間または病院間のリアルタイムコミュニケーションや、医療機器からの大容量動画データの転送、AIを活用した処置状況の判定を可能にするシステムの構築と実証に取り組む。

  • 遠隔地間でCT画像を共有する実証のイメージ

具体的には、「360度カメラなどによる俯瞰的な映像共有とスマートグラスを利用した医師の手元映像共有」「院内をストレッチャーで移動する患者の映像共有」「遠隔CT画像の共有」「大容量X線動画データの転送」「気管内チューブなど位置のAI判定」に取り組む予定だ。

  • スマートグラスを利用して医師の手元映像を共有するイメージ

  • 気管内チューブなどの位置をAIで判定するイメージ