ソニーグループは11月29日、ローカル5G事業を開始すると発表した。新会社ソニーワイヤレスコミュニケーションズを設立し、個人の顧客にローカル5Gを利用した集合住宅向けインターネット接続サービス「NURO Wireless 5G」の提供を、2022年春頃から開始する。

  • ローカル5Gサービス「NURO Wireless 5G」を2022年春頃から一部地域で開始する

ローカル5Gは限られたエリア、限られた利用者向けの独自ネットワークで、アクセス集中が発生しづらく安定した通信ができる点が特徴だ。同社は提供可能エリアに専用のアンテナを設置することでサービスエリア化し、サービスエリア内の各住戸へ無線通信によるインターネット接続サービスを提供する。

サービス対象エリアは北海道、関東（東京、神奈川、埼玉、千葉）、東海（愛知、静岡）、関西（大阪、兵庫、奈良）、九州（福岡）の一部で今後、順次対象エリアを拡大する予定。

  • 提供するレンタルホームルーター

同サービスは速度制限がなく、工事も不要で、サービス対象エリアならホームルーターを設置するだけで利用開始できる。提供形態はレンタルで料金は未定となっている。スタンドアローン構成にて4.8～4.9GHz帯の周波数帯で提供し、ミリ波への対応も検討中としている。

同日開催された記者発表会に登壇した新会社ソニーワイヤレスコミュニケーションズ代表取締役社長の渡辺潤氏は、ローカル5G事業について、「重いコンテンツを体験出来たり、安全な環境でIoTデバイスを利用できたりする。これからの時代の要請に従った通信インフラを作り上げていく事ができる」と意気込みを見せた。

  • ソニーワイヤレスコミュニケーションズ代表取締役社長渡辺潤氏