文部科学省は11月1日、学びの保障オンライン学習システム「MEXCBT(メクビット)」の機能拡張版を11月から順次提供すると発表した。また、同時、利用申込も開始した。一次受付は11月19日まで。
MEXCBTは、児童生徒が学校や家庭において、国や地方自治体等の公的機関等が作成した問題を活用し、学習やアセスメントができるCBT(Computer Based Testing)システム。
MEXCBTは、国や地方自治体等の公的機関等が作成した問題を活用可能で、「GIGAスクール構想」により実現する「1人1台端末」を活用した「デジタルならでは」の学びを実現する。世界のテストやアセスメントがオンラインにシフトしていることも提供の背景にあるという。
MEXCBTは、文部科学省を表すMEXT(Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology)とCBTを組み合わせたもの。MEXCBTのコンテンツには、各民間会社が提供する「学習eポータル」を通してアクセスする。
「学習eポータル」では、学習リソース(デジタル教科書・教材, 各種ツールなど) の互換性のあるデータを学習eポータルで一覧的に可視化して活用することができる機能(窓口機能)、シングルサインオン等のアクセスの容易化など、学習リソースの利活用の連携のハブとして機能、MEXCBTのアクセス機能の3つが提供される。
2021年11月現在、L-Gate(内田洋行)、Open Platform for Education (OPE)(NEC)、まなびポケット(NTTコミュニケーションズ)、Studyplus for School(スタディプラス)の4社から提供されている。なお、オンライン学習システム推進コンソーシアムが提供する学習eポータルを活用することも可能。
「学習eポータル」は、、国際標準規格に従って学習ツール連携機能とスタディログ受け取り機能を盛り込むことが求められるが、その他は各社が独自に機能を搭載可能。
MEXCBTは、令和2年度にCBTシステムのプロトタイプを開発。プロトタイプには、国が作成した既存の問題(全国学力・学習状況調査問題や高等学校卒業程度認定試験問題など)をデジタル化して、約2000問を搭載していた。
機能拡張版では、地方自治体等の学力調査等の問題、動画等を活用した問題、質問紙調査等の多様な形式が利用できるほか、教員の手動採点を可能にし、自動採点機能の試行、特定の問題を特定の自治体・学校に配信可能にすることが可能になっている。
今後は、希望する全国の学校で活用できるようにし、さらに問題等を追加。全国学力・学習状況調査をCBT試行調査等で活用していくという。