フィッシング対策協議会(Council of Anti-Phishing Japan)は9月28日、「フィッシング対策協議会 Council of Anti-Phishing Japan|ニュース|協議会からのお知らせ|S/MIMEのメーラー別対応状況の調査結果を公表」において、主要な電子メールソフト・サービスにおけるS/MIMEへの対応状況に関する調査結果を発表した。
S/MIMEは公開鍵方式に基づき電子メールにおいてデジタル署名と暗号化を実現する規格。本人から送信されたメールであることの確認や、メッセージが改ざんされていないことをなどを確認できるとされている。
調査対象となった主要な電子メールソフト・サービスは次のとおり。
Windows 10 Pro |
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Outlook 2008 |
Outlook (Web版) |
Thunderbird 78.11.0 |
Gmail (Webブラウザ版) |
Yahoo!メール(Webブラウザ版) |
iOS 14.6 |
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iPhone標準メールアプリ |
Outlookアプリ 4.2124.0 |
Gmailアプリ(無償版) 6.0.210530 |
Yahoo!メールアプリ 8.6.0 |
Android 11 |
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Outlookアプリ 4.2123.2 |
Gmailアプリ(無償版) 2021.05.16.380255809 |
Yahoo!メールアプリ(無償版) 4.11.2 |
送受信において、S/MIMEによる電子署名および暗号化に対応しているアプリケーションおよびサービスは次のとおり。
S/MIME対応メーラ | OS |
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Outlook 2008 | Windows 10 Pro |
Outlook (Web版) | Windows 10 Pro |
Thunderbird 78.11.0 | Windows 10 Pro |
iPhone標準メールアプリ | iOS 14.6 |
Outlookアプリ 4.2124.0 | iOS 14.6 |
Outlookアプリ 4.2123.2 | Android 11 |
S/MIMEによる電子署名と暗号化を行ったメールは、S/MIMEに対応していないメールソフトでは添付ファイルがついているだけのように見える。フィッシング対策協議会は、最近ではこうしたS/MIMEに対応していないメールソフトの挙動を逆手にとったサイバー攻撃も行われていると指摘しており、注意が必要。