キリンホールディングスは8月23日、国内グループ会社の本社組織を集約しているキリングループ本社(東京都中野区)をリニューアルし、2022年6月より新オフィスとして運用開始すると発表した。

同グループは、国内の従業員約2万人を対象に、新たな経営環境における新しい働き方改革として「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」を2020年7月から進めている。

その中で、オフィスの目的については、「イノベーション創発を目的とした共創空間」「仲間との信頼関係を築くためのリアルな接点・つながりを生む場、チームビルディング」「同じ場所で働くことで所属意識=企業ブランドを感じる場、価値観の共有」の3点に再定義し、目的に沿って既存オフィスの最適化を検討してきた。

今回のリニューアルは、上記のように再定義したオフィスのあり方の実現と多様な働き方に対応したオフィス面積の適正化を目的に実施するもの。

例えば、リアルの接点を拡大するため、オープンミーティングやコミュニケーションのためのスペースを拡大し、ソロワークスペースや個室会議室を縮小するとともに、共創のための場を従来の約2割増やして4つの機能に分け、従業員が集まりやすい各フロアの中央に配置する。

  • 21階に設ける情報共有・収集のための空間

また、グループ会社・部署ごとに大まかに指定した座席エリア内において、原則フリーアドレス化とする。

加えて、「リアルタイムで在席情報をサイネージやスマートフォンから位置検索・確認が可能」「座席や会議室の活用状況を情報収集・分析することで、オフィス改善に活用」「受付の無人化」を実施し、オフィスのデジタル化を図る。

そのほか、現在は2階および17階から21階にまたがるフロアを18階から21階に集約。総面積を約2割削減する一方で、1人当たりの執務スペースは約2倍に拡大する。グループ本社在籍者の最大50%が同時出社しても執務可能なスペースを整備する。

  • 新オフィスの受付