NECは8月20日、岡山市のスタートアップ企業のCone・Xi(コネクシー)と共同で、AIの活用により要支援・要介護者と訪問看護師をマッチングするシステムの実証実験を発表した。同実証は9月下旬から岡山市内で開始する予定だ。

NECはシステム構築・運用、Cone・Xiは実証体制構築、カスタマーサポートを担当。同実証を通じて、訪問看護・介護に関する業務効率化への貢献を目指すという。

NECは独自のAIを活用して、岡山市内の訪問看護ステーション約20事業所に所属する訪問看護師を対象に、約50名のケアマネジャーが担当する訪問ケア希望の要支援・要介護者とマッチングするシステムの検証を行う。

  • 実証実験の概要

具体的には、ケアマネジャーが登録した要支援・要介護者の情報(必要なケア、希望日程、住居エリアなど)と、訪問看護師が登録した情報(専門分野、対応可能なケア、空き状況、訪問エリアなど)を同システムで分析し、適切な訪問看護師の候補者一覧をケアマネジャーに提示する。

これにより、ケアマネジャーは事業所・訪問看護師選定などの業務を効率化できる。訪問看護ステーションもケアマネジャーへの営業や電話のやり取りが減り、要介護者のケアなど本来の業務への専念が可能となるという。

両社は今後、同様のシステムを訪問介護士などのマッチングにも適用していき、ICTを活用した情報基盤を構築し、事業所個々の業務効率化と質の向上の支援を目指す。