鹿島建設は、BIM(Building Information Modeling)データと連携し各種部材の製作、運搬、施工の各フェーズの進捗状況をリアルタイムで把握しデータの共有、管理を行うシステム「BIMLOGI(ビムロジ)」の開発を19日に発表した。

「BIMLOGI」の進捗状況の表示イメージ(同社資料より)

「BIMLOGI」の進捗状況の表示イメージ(同社資料より)

「BIMLOGI」は、鉄骨、外装材、内装材、建具などの部材に固有のIDを付与し、BIMシステム内の部材データと紐付け部材製作から出荷、運搬、搬入、施工、検査までの進捗の管理が可能になる。部材の情報登録は製作時に工場で貼り付けたQRコードをスマートフォンで読み取る。スキャンされたデータはクラウド上に登録され、進捗をWebブラウザでリアルタイムにビジュアル画面で確認できる。同社では、2020年の4月よりシステムを都内の大型建築現場に導入。鉄骨工事で約3,000、カーテンウォール工事で約2,000、建具工事で約900、電気・空調・衛生設備工事で約60,000点の部材を対象に運用し、該当工事における手戻りや手待ちがほぼなくなるなど、その効果を実証している。

鹿島建設は2018年より「鹿島スマート生産ビジョン」を策定、「すべてのプロセスをデジタルに」をコンセプトに建設業務のデジタル化を推進、今後も同社の種現場管理ツールと連携し更なる現場管理の合理化を目指していく。また、同時に今回のシステム開発をCO2削減に向けた取り組みの一環と位置づけ、脱炭素社会への貢献の一つとしてアピールしていく考えだ。