キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、主に製造業におけるキズなどの製品トラブル発生原因の究明時間を短縮することで省力化を実現する「作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtect」を2021年8月下旬より提供することを発表した。

製造業の生産ラインにおいて、製品組み立て後の検査時にキズといった製品トラブルが発生した際には、作業工程をさかのぼりその原因を特定する必要があり、これまでは各工程における作業員への聞き取りや、組み立て過程を録画した全ての映像の確認など、不具合の特定に膨大な時間とコストがかかるという課題があったという。

今回発表した新製品は、ビデオ管理ソフトウエア「Milestone XProtect」のオプションとして提供されるもので、クライアントのシステムが出力する製造番号など対象製品における固有の番号を含んだCSV形式ファイルを読み込み、その情報を付加したブックマークを録画された映像に自動的に追加するものだ。

それによって、生産ラインなどにおいて製品トラブルが発生した際に、該当製品の文字情報を「Milestone XProtect」で検索することで、膨大な映像データの中から該当製品の映像のみを抽出することが可能となり、原因究明までの対応時間を短縮し省力化を実現できると同社では説明している。

  • 画面例

    Milestone XProtectの画面の一例。製品の文字情報で検索することで映像データを確認することができるため、作業員への聞き取りといった作業を短縮できるという

同ソリューションは、2014年にキヤノングループに加入した、監視カメラのソフトウェアベンダーのMilestone SystemsとキヤノンMJがこれまで蓄積してきたノウハウを元に開発を行い、同社が展開する「映像DXシリーズ」の第1弾製品としてリリース予定とのことだ。

なお、同サービスの利用には、別途Milestone XProtectの利用と「キヤノンMJ XProtectプロダクト保守」への1年以上の加入が必要となるという。