日立製作所(日立)は7月13日(米国時間)、2021年3月31日に締結した最終契約に基づき、米GlobalLogicの買収を完了したと発表した。買収額は約96億ドル(約1兆368億円)で、電機業界において過去最大級の買収となる。同買収を通じて、日立の米国子会社Hitachi Global Digital Holdings(HGDH社)は、GlobalLogicの親会社である米GlobalLogic Worldwide Holdingsの発行済み株式の100%を取得し、GlobalLogic Worldwide HoldingsおよびGlobalLogic はHGDH社の完全子会社となった。

米シリコンバレーに本社を置くGlobalLogicは、2000年に創業されたITベンチャー企業。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するシステムの開発事業を手掛けている。世界14カ国に約2万人以上の従業員を抱えており、世界各地にデザインスタジオやソフトウェアエンジニアリングセンターを展開している。

同買収により、日立グループは、デジタル技術を活用して顧客や社会が直面する課題を解決する社会イノベーション事業を強化するとともに、その中核を担う同社のIoT基盤であるLumada事業をグローバルに拡大する考えだ。

日立 執行役会長兼CEO 東原敏昭氏は、「GlobalLogic社のデジタルエンジニアリング力、エクスペリエンスデザイン力と、日立のミッションクリティカル分野で培ってきた信頼性を融合させ、社会インフラのDXを推進し、社会イノベーション事業のグローバルリーダーを目指す」とコメントしている。