損害保険ジャパン(損保ジャパン)、日立製作所(日立)、ハピネスプラネットは7月5日、女性が直面する課題をテクノロジーで解決する「フェムテック分野」での協創を開始すると発表した。ハピネスプラネットが開発した、人の幸福度を計測するスマートフォン用アプリ「Happiness Planet」などを活用し、「女性が安心して働くことができる社会」の実現につなげる考えだ。

  • 利用イメージとアプリ画面

「Happiness Planet」アプリは、身に着けたスマートフォン内部の加速度センサーにより身体の動きを捉え、「周りの人たちを活性化し、共感を生み、幸せを高める行動」パターンの身体的な動きをしているかどうかを検知するという。本人も自覚しないほど小さな身体の揺れから、人やチームの状態を客観的に示す指標である「ハピネス関係度」を算出する。

「ハピネス関係度」の測定は本来、従業員の前向きな心を引き出すことを目的に、業務時間中に使用し「周囲を元気にする度合」を測定することを前提としているという。今回3社は、損保ジャパンの従業員のうち、未就学児を育てるワーキングマザー約60名を対象に、業務時間外の「ユーザー自身の幸福度の測定」にも応用できるか検証することを目的とした実証実験を行う。

同実証実験では対象者が2週間の期間中、毎日3時間アプリで業務時間外における「ハピネス関係度」を測定する。加えて、具体的な3時間の活動内容やその時の感情、心の余裕などについてアンケートに回答し、測定した「ハピネス関係度」との相関を検証する。

損保ジャパンは、女性の悩みや課題解決につながるソリューションを持つフェムテック企業を始めとしたエコシステム構築を推進し、日立とハピネスプラネットは「Happiness Planet」などのセンシング、AIといったテクノロジーの開発強化を進め、3社で連携しながら同協創を加速させていくとしている。