内田洋行とウチダ人材開発センタは6月3日、日本規格協会(JSA)が新たに発行した「学校におけるICT活用支援サービスに関する規格(JSA-S1010:2021)」の策定に協力したことを発表した。本企画は教育現場のICT活用支援において重要な役割を持つICT支援員の業務(ICT活用支援サービス)と要件(知識・スキル、能力開発)等を定めている。

  • 学校におけるICT活用支援サービスに関する規格

規格策定にあたり、有識者によって構成される「教育ICTサービス規格開発委員会」が設置され、ICT支援員サービスで必要とされる要件整理、用語や定義などの検討が行われた。同委員会での議論に基づき案が作成され、JSA規格開発制度に基づく作成過程等の確認を経て2021年5月31日付で発行に至った。

政府により全国の学校で高速大容量通信ネットワークおよび1人1台のPCを一体的に整備する文部科学省「GIGAスクール構想」が推進されている。2021年4月より全国の小中学校でICTを活用した授業が始まっており、円滑な授業のために教職員をサポートするICT支援員サービスが求められている。

本規格ではICT支援員の業務(ICT活用支援サービス)と、そのために必要な知識とスキル等を以下の4項目で定めている。
① ICT活用支援サービスに関する用語の定義(ICT、ICT活用支援サービス、ICT支援員、管理責任者等)
② 学校における ICT活用支援サービス(授業におけるICT活用支援、校内研修、ICT環境整備支援(点検、障害対応)、校務活用支援)
③ ICT支援員について(知識・スキル、能力開発)
④ 管理責任者について(要件、業務)

内田洋行は1980年代よりPC導入などの学校情報化に携わり学校専門の保守サポートやヘルプデスクを提供しており、今回の規格制定によって教育のICT化に取り組む教育関係者、ICT活用支援サービスを提供する事業者、教育現場で教職員を支えるICT支援員の品質向上を狙うとしている。