NECプラットフォームズは5月13日、2020年9月に販売開始したエッジコンピューティング向けの端末である「コンパクトボックス型コントローラ」用に、PCI Expressボードを搭載可能な1Slotモデルと5Slotモデルの2種類の拡張ボックスを発売した。販売目標は年間3000台。

  • 1Slotモデルの外観

  • 5Slotモデルの外観

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新製品はコンパクトな筐体であり、GPU(画像処理装置)やAI(人工知能)アクセラレータなどのPCI Expressボードの搭載により、画像解析やAI推論といった処理をエッジ側で実現可能だ。

例えば小売業では、店舗に設置して店舗カメラの映像などから来店客の導線を自動かつ高速で分析しデジタルサイネージを表示するなど、マーケティング分析に基づくサービスを創出できるとのこと。

また製造業では、産業機器や産業用ロボットのコントローラとして組み込むことで、AIを使用した製造ライン制御、異常検知、故障予測などの処理がリアルタイムに可能となり、省人化や品質向上に貢献するとしている。

  • 設置イメージ

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筐体サイズは、1Slotモデルが10×24×20cm、5Slotモデルが19×41×24cm。産業機器への組み込みや店舗・オフィス・病院など施設内の限られたスペースでの設置が可能とのこと。

同製品はNECのPCサーバやスーパーコンピュータの設計基準を採用しているといい、24時間365日の連続安定稼働が可能という。また、国内自社工場での開発・生産体制による対応や2025年までの長期供給、供給終了から最大6年間の長期保守を提供するとしている。

価格は、5Slotモデルがコンパクトボックス型コントローラとセットでの販売で60万5000円から、1Slotモデルは2021年夏に決定予定。出荷開始日は、1Slotモデルが9月22日、5Slotモデルが5月31日。