NTT、オリィ研究所、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスは4月20日、遠隔操作型の分身ロボット「OriHime(以下オリヒメ)」を活用したICT×スポーツ×地域の共創プロジェクトを開始すると発表した。

OriHimeはオリィ研究所が開発した遠隔操作型の分身ロボット。「OriHime-D(オリヒメディー)」は、全長約120cmの分身ロボットで、遠隔操作して、接客やものを運ぶなど、身体労働を伴う業務が可能。

3者は、コロナ禍により外出機会が限られることで加速しているコミュニティの分断や、不透明な未来への不安、孤独を感じる人々に対して、ICTが実現できることを検証する目的で一致し、ICT×スポーツ×地域の共創プロジェクトを開始することに合意したという。

第一弾として、ラグビー選手と地域の人々をオリヒメでつなぎ、新たな応援・観戦体験を実現することで、スポーツチームの活性化および地域活性化について検証を開始した。

開始時期は、2021年3月~4月末で、オリヒメによる、地域の障がい者施設の子ども達とラグビー選手との新たな交流を実現。浦安市の障がい者福祉施設とシャイニングアークスのラグビー選手専用施設へオリヒメを各1台導入。両拠点のオリヒメを、施設に通う子ども、シャイニングアークスのチームスタッフが操作し、練習風景やクラブハウス「アークス浦安パーク」内の見学を行うことで、相互交流を実施した。

また、シャイニングアークスの試合会場(秩父宮ラグビー場)にオリヒメ2台配置し、舞台裏見学や選手とのコミュニケーション、試合観戦を実施した。

  • 選手とのコミュニケーション

4月25には、試合に浦安ラグビースクールの子ども達をアークス浦安パークへ招待。オリヒメを通じた試合当日のスタジアム観戦ツアー、ラグビー選手への応援を体験。試合開始後は、観客席に配置したオリヒメを通じて試合を観戦する予定。

これらの実験を通して、ICTを用いた地域との交流がスポーツチームのスポーツビジネスにもたらす影響、外出困難者のエンターテインメント体験による孤独の解消への影響、本取り組みのスポーツチームと自治体での自走可能性を検証する。