Microsoftは3月19日(米国時間)、Windows 10においてプリンタを使用した際にPCがクラッシュ問題を修正するための2度目の更新プログラムをリリースした。しかし、「KB5001649」については、Windows Update経由で正常にインストールできないという問題が発覚し、同社は一時プログラムの提供を取り下げていた。2021年3月22日、問題が修正され、再度Windows Updateでの更新プログラムの提供が開始された模様だ。
Windows 10におけるプリンタの問題は、2021年3月9日に公開された月例アップデートに含まれていた4つの更新プログラム「KB5000802」「KB5000808」「KB5000822」「KB5000809」によって混入した。それぞれ、Windows 10の異なるビルド向けのパッチになっている。その後、Microsoftはこれを修正するための追加の更新プログラム「KB5001565」「KB5001566」「KB5001567」「KB5001568」を3月15日にリリースした。
しかし、この更新プログラムを適用しても問題は完全には解決しなかったようだ。3月15日の更新プログラムを適用したPCでは、一部のアプリまたは一部のプリンタを使用した際に、グラフィックの欠落や単色での印刷、位置ずれやフォーマットの問題、空白のページやラベルの印刷といった問題が発生したという。同社は3月18日に、追加で以下の6つの更新プログラムをリリースした。
- KB5001649 - Windows 10 2024 / 20H2 および Windows Server 2004 / 20H2 向け
- KB5001648 - Windows10 1909 および Windows Server 1909 向け
- KB5001638 - Windows 10 version 1809 および Windows Server 2019 向け
- KB5001634 - Windows 10 version 1803 向け
- KB5001633 - Windows 10 version 1607 および Windows Server 2016 向け
- KB5001631 - Windows 10 version 1507 向け
ところが、上記の更新プログラムのひとつであるKB5001649については、リリース当初はWindows Update経由で正常にインストールできないという問題が発生していた。具体的には、2004環境ではWindows Updateに更新プログラムが表示されず、20H2環境ではWindows Updateには表示されるもののエラーが発生してインストールが正常に行われなかった。そして、問題の報告を受けたMicrosoftによって更新プログラムが取り下げられたようで、Windows Updateに表示されなくなった。
3月22日時点で問題が修正され、KB5001649も再度Windows Updateに表示され、正常にインストールができるようになっている。これらの更新プログラムは、Windows Update経由でインストールする以外に、Microsoft Updateカタログでも個別に配布されている。Windows Updateでのインストールがうまくいかない場合、Microsoft Updateカタログからダウンロードして手動で適用することも可能となっている。