1月28日、Business(ビジネス)とDigital(デジタル)の両面から顧客企業のTransformation(変革)を支援することをミッションに掲げ、同1日に設立したB&DX(ビーアンドディーエックス)がオンラインで記者説明会を開催した。
B&DX 代表取締役社長の安部慶喜氏は、大学院卒業後にアビームコンサルティングで経営コンサルティングに従事し、2011年から執行役員、2015年からは経営改革部門の責任者を歴任。
製造業や卸売業、サービス業、運輸業、銀行、保険、エネルギー業界をはじめとした多様な業界を対象にデジタル改革、働き方改革、制度・業務改革、組織改革、ERP導入、法制度対応など幅広い領域でコンサルティングを提供し、2020年にアビームコンサルティングを退社。そして、2021年に日本企業のビジネストランスフォーメーション(BX)とデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援したいという想いから新会社を設立し、代表取締役に就任した。
まず、同氏は現状について「昨年1月~6月は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの日本企業は強制的にテレワークを開始し、DXどころではなく現状維持に必死の状態だった。その後、7月~12月の第2波の際は菅政権が樹立し、デジタル改革担当大臣が任命され、デジタル庁の創設を発表しており、DXの必要性に気付くものの対応は限定的な状態だった。そして、現在は2回目の緊急事態宣言が発令され、対応が必要だが、DXに取り組む企業と静観する企業の二極化が進んでいる」と説明する。
そして、日本企業がDXに成功していない理由に関して、ツールを導入するだけで制度・ルールや人・組織の変革ができていない、部内改革の集合体で全社横断の変革に着手できていない、経営層・中間層・現場層全員のチェンジマネジメントができていないという。こうした状況を踏まえ、安部氏は「DXとはデジタルを活用した企業変革だ」と強調する。
新会社の狙いとしては、(1)市場の動きを先取りして即応する(1つ先の取り組みを支援)、(2)コンサルティングの枠にとらわれない価値・サービスの提供、(3)ベストソリューションを実現する完全独立組織化の3点を挙げている。
事業内容はビジネスプロセスコンサルティング(業務改革・組織改革・デジタル改革・アウトソーシング)、マネジメントコンサルティング(経営管理・ビジネスモデル改革・新事業立ち上げ支援・長期ビジョン策定)、ITコンサルティング(デジタルツール導入・ERPパッケージ導入・保守・運用)となる。
同氏は「ビジネスとデジタルの両輪で日本企業を支援する。将来的にはコンサルティングの枠を超えた事業展開を想定し、コンサルに事業を組み合わせたサービスなどを提供していく」と力を込める。
当初の事業目標は初年度に従業員数が50人(設立時は30人)、パートナーシップが10社、顧客数(サービス提供先)が30社を予定し、3年後には従業員数が200人以上、パートナーシップが100社以上、顧客数は1000社以上を計画している。