NISSHAとNECソリューションイノベータは11月24日、共同で沖縄県中頭郡読谷村においてサーキュラーエコノミー推進と新しい生活様式の両立に向けた、テイクアウト容器のシェアリングサービス「Re&Go(リーアンドゴー)」の社会実証実験を行うと発表した。なお、同サービスはフェニクシーのインキュベーションプログラムに参加したNISSHA社員による「プラスチックごみ削減」に向けた事業プランがベースになっている。
NISSHAは、サステナビリティの観点から事業を通じた社会課題の解決に注力しており、一環としてサーキュラーエコノミー推進を目指し、NECソリューションイノベータと共同で容器のシェアリングサービスRe&Goの開発・実用化を進めてきた。
そのような中、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、食事のテイクアウトが急増し、新たな生活様式における食事スタイルとして定着した一方で、容器に用いられるプラスチックごみの増加が新たな社会問題となっている。
そこで、両社は課題解決に向けて、Re&GoとLINE公式アカウントを連携したサービスを開発。サーキュラーエコノミー推進、新しい生活様式に順応した環境負荷低減の取り組みおよび地域活性化を目指し、12月1日から2021年2月14日の期間で、同村で実証実験を行うことにした。
Re&Goは、繰り返し使用できるテイクアウト容器のシェアリングサービスで、飲み物用のカップと料理用のボックスの2種類の利用が可能。購入した店舗以外でも、同サービスに参加する飲食店で容器を返却することができき、返却した容器は回収・洗浄して再利用するため、容器ごみが発生しないという。
また、容器の貸し出し・返却はLINEのインタフェースを利用し、利用者は容器ごみ削減による環境への貢献度を把握することができることに加え、店舗をまたぐデータ活用で飲食店の販売促進を支援するとしている。
実証実験は、いしじ 比謝矼店、エメラルド Royal Hotel 沖縄残波岬、ゴールデンウィングチキン、島ジェラート&カフェ ISOLA、スターバックスコーヒー 沖縄読谷店(12月中旬から開始予定)、中華ラーメン 醤(じゃん)、HANAHOU 嘉手納店の読谷村内の飲食店7店舗。
パートナーは、洗浄パートナーが大和リゾート Royal Hotel 沖縄残波岬(読谷村内でリゾートホテルを運営、おきなわSDGsパートナー)、回収パートナーがAlpaca(運転代行配車アプリ「AIRCLE(エアクル)」の運営)、全国運転代行協会 沖縄支部。
洗浄・回収パートナーの協力のもと、同村内でテイクアウトを実施している飲食店7店舗にRe&Goサービスを試験的に導入し、協力店舗や利用者による実際のサービスの利用を通じて、システムや容器、オペレーションの検証を行う。
また、Royal Hotel 沖縄残波岬やAlpaca.Labといった地元事業者の参画が、地域経済の活性化につながるかを検証し、同村での実証実験を通じてサービス内容を検証することで、2021年には全国での事業化を目指す。
利用方法は、(1)社会実証実験の協力店舗での店頭POP、もしくは専用WebサイトからLINEに友だち登録を行い、(2)Re&Go容器の利用に際してQRコードを使用した利用開始登録を行う。(3)テイクアウトや店内で利用後、購入した店舗あるいは他の協力店舗にて返却ができ、返却可能な店舗をLINEのリッチメニューから検索も可能、(4)返却時に店舗でQRコードを利用した返却登録を行い、返却後は容器ごみ削減による環境への負荷低減の効果をRe&Goアプリ上で確認することができる。
利用特典は、初回利用時や一定回数利用時には社会実証実験の協力店舗で利用できるクーポンを配付する。各社の役割は、NISSHAが実証実験の実施責任、企画、運営、利用容器の準備など、NECソリューションイノベータがRe&Goアプリの開発・運用、企画支援などを担う。