日立ハイテクは、11月11日~13日にかけて幕張メッセにて開催されている最先端科学・分析システム&ソリューション展「JASIS 2020」にて、発表したばかりのシンプルな操作性と高い安定性を両立させた高速液体クロマトグラフ(HPLC)のエントリーモデル「Primaide(プライメイド)」の紹介などを行っている。

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    JASIS 2020の日立ハイテクブースの様子

同製品は、HPLCを初めて利用する人や、日常的な提携作業による分析を行う利用者などをターゲットに、従来よりも操作が簡単で、安定した運転を可能とすることを目的に開発されたもの。分析カラムの取り換えや液漏れチェックを行う際の操作性、ランプ交換を行う際のメンテナンスなどを装置の前面から行えるフロントアクセスレイアウトを採用することで、利用者の使いやすさを実現したという。

また、使用するソフトウェアも、装置の立ち上げから分析・解析・メンテナンスまで分析フロー全体の操作をサポートするガイダンス機能を充実させ、それぞれの分析作業において容易な操作性を実現した「ChromAssist Data Station」を採用したという。これにより、例えば、分析時の性能を記録・確認できる分析ログ一覧機能により、分析カラムの劣化や感度低下などを判断でき、日常的にシステムの性能評価が可能となるほか、消耗品の使用状況・交換目安時期を把握できる管理機能やメンテナンス動画、トラブル事例をまとめたトラブルシューティングの掲載などにより、メンテナンスやトラブル対応の時間を軽減することも可能になっているという。

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    「Primaide(プライメイド)」の紹介コーナー

同社ブースは、新型コロナ対策のため、基本的に説明員は最小限の配置のみで、すべて各分析機器やソリューションに設置されたパソコンを介して、リモートで待機する説明員とやり取りをする形式を採用している。Primaideについても実機の展示はないものの、同じく発表したばかりの紫外可視分光光度計「UH3900S/UH3900D」など、多くの分析機器の実機が展示されている。

UH3900S/UH3900Dは、分光器として瀬谷-浪岡マウントを採用するとともに、収差補正凹面回折格子を搭載ミラーの少ない光学系により、光量ロスや収差が少なく明るい光学系を実現しているほか、回折格子により分光された単色光は、回転ミラーによりリファレンス側光束と、サンプル側光束とに分岐され試料室に導かれるダブルビーム方式を採用しており、これにより光源のエネルギー変化を補正し、長時間安定した測定を実現したとしている。

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    日立ハイテクブースで展示されている紫外可視分光光度計「UH3900D」の実機