ファイザーとBioNTechは10月20日、日本における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)向けmRNAワクチン候補「BNT162」の第1/2相試験を開始したことを発表した。

同試験は、日本人における同ワクチン候補「BNT162b2」の安全性、忍容性および免疫原性を評価することを目的とした無作為化、プラセボ対照、観察者盲検第1/2相試験。具体的には、20~85歳の日本人160名を対象に、120名をワクチン接種群、40名をプラセボ群として、ワクチンを30μg、またはプラセボを21日間隔で2回接種し、最終接種から12か月後まで評価を行うとしている。

すでに同ワクチン候補はドイツ、米国、ブラジル、アルゼンチンをはじめとする世界で最大120の治験実施施設で、4万4000人の治験参加者において進行中の国際共同第2/3相試験で評価が進められており、ファイザーとBioNTechは、この国際共同第2/3相試験および今回開始する国内第1/2相試験のデータを用いて、日本におけるBNT162b2の製造販売承認を申請する予定だとしている。

なお、すでにファイザーと日本政府は、2020年7月31日付で、臨床開発が成功し、規制当局の承認が得られた場合、最大1億2000万回分のワクチンを2021年上半期に日本に供給することで合意している。