Microsoftは先日、同社としては初となるオフィシャルのターミナルアプリケーション「Windows Terminal 1.0」を公開した。これまで似たようなコンソールアプリケーションとしてはコマンドプロンプトウィンドウとPowerShellコンソールウィンドウがあったが、純粋なターミナルアプリケーションは今回公開されたWindows Terminalが同社初のターミナルアプリケーションとなる。
macOSやLinuxではターミナルアプリケーションとシェルが分離しているのが一般的だ。しかし、Windowsではこれまでシェルとコンソールは一体化した状態でアプリケーションとして提供されてきた。このため、Windows Terminalの登場に合わせてこのアプリケーションを使い出したユーザが多少混乱をきたしているようだ。
MicrosoftでWindows Consoleおよびコマンドラインのシニアプログラムマネージャと務めるRich Turner氏は、Twitterを通じて、こうしたユーザーに説明をして回っているが、そのやり取りの中で、コマンドプロンプトではなくPowerShellを使ってほしいというメッセージを投げかけた。
Rich Turner氏のツイートを要約すると次のとおり。
- コマンドプロンプト(cmd)は使わずに、PowerShellを使ってほしい。
- コマンドプロンプト(cmd)はメンテナンスモードにあり、ユーザがコマンドラインシェルとして利用するのはお薦めできない。
- コマンドプロンプト(cmd)の主な仕事はMS-DOS時代のスクリプトとの互換性を維持することになるので、既にちょっとでも変更することはできない。
- コマンドプロンプト(cmd)は、MS-DOSやWindows 9xからWindows NTに移行してくるユーザーに対し、MS-DOSスクリプトやMS-DOSコマンドの実行を提供する目的で存在していた。
MicrosoftはWindows Terminal 1.0の公開と同じ時期にWindows PowerShellの後継となる「PowerShell 7」を公開している。Microsoftとしては今後はWindows TerminalとPowerShell 7をシェルとして使ってほしいと考えている。