NECは3月13日、セブン-イレブン・ジャパンが店舗の課題解決を目的に昨年12月にリニューアルオープンした実験店舗「セブン-イレブン麹町駅前店」(東京都千代田区)において、顔認証決済や商品案内用サイネージの視聴時間測定の実証を開始すると発表した。

NECはこれまで、同店舗に設備の稼働管理や棚定点観測サービスを提供しており、今回新たに顔認証決済や商品案内用サイネージの視聴時間測定システムを提供することで、さらなる快適な顧客体験の実現や店舗運営の効率化を支援する。

今回、3月16日からセブン-イレブン社員向けに顔認証決済の実証を開始し、利用者は専用端末を用いて事前に顔画像やクレジットカード情報、確認用コードを登録することで、セルフレジ支払い時に顔と確認用コードの2要素認証により、決済が可能となる。

  • 顔認証決済の様子

    顔認証決済の様子

NECは、2018年12月からセブン-イレブン三田国際ビル20F店においてNECグループ社員向けに顔認証決済の実証実験を行っており、今後は一般客への展開や、さらなる利便性・セキュリティの向上に向けて、顔と虹彩を組み合わせた認証の活用を検討していく。なお、顔認証技術はNECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用している。

また、5月中旬からは店舗内にある商品案内用サイネージの視聴時間測定の実証を開始し、AI技術「NEC the WISE」の1つで、離れた場所から人の視線の向きを高精度に検知できる「遠隔視線推定技術」を活用することで、商品案内用サイネージに設置したカメラ映像から人の視線を検知して、映像から推定した年齢・性別ごとにサイネージの視聴時間を可視化する。これにより、商品案内の注目度などの効果測定を支援。なお、カメラ映像データは即時に破棄されるため、個人を特定可能な情報は保存されないという。