博報堂は27日、ブロックチェーン技術を活用しリアルタイムでテレビ番組視聴者に"トークン"実装のデジタルコンテンツを一斉配布できるスマホアプリ「Card Hunter」の開発を発表した。

  • テレビ神奈川の番組「関内デビル」での技術検証と「Card Hunter」の画面イメージ(同社資料より)

    テレビ神奈川の番組「関内デビル」での技術検証と「Card Hunter」の画面イメージ(同社資料より)

博報堂が発足した「HAKUHODO Blockchain Initiative」とユナイテッド社とが共同開発したスマホアプリ「Card Hunter」は、番組内で放送される"音声"をスマホでキャッチ、番組連動のオリジナルデジタルカードをゲットできるというもの。相互に交換できるコレクションとして収集し、全てそろえてコンプリートするなどブロックチェーン技術を活用した"トークン"の配布を機能として持つ。アプリにはエヴィクサー社の音声認識技術を活用。音声信号に電子暗号化した文字や画像を埋め込む"音声透かし"を放送することで、番組視聴者だけがオリジナルコンテンツを入手する。

12月には、テレビ神奈川の音楽情報バラエティ「関内デビル」(毎週月曜~金曜 23時30分~放送)の番組内で出演者のオリジナルトレーディングカードを12回、"音声透かし"で視聴者に届ける技術検証を予定しており、全12種類をコレクトすると番組からオリジナルプレゼントが提供される。既に「Card Hunter」アプリはAppStore/GooglePlayストアに用意されている。

リアルタイムに視聴者だけがデジタルコンテンツをゲットできる仕組みは、番組自体はもちろん出演者を含むファン形成が期待できる。テレビとデジタルの価値を直接に融合させる面白い技術だ。HAKUHODO Blockchain Initiativeは、ブロックチェーンを活用することでテレビの"多くの生活者に情報を一斉に届ける媒体"から、"多くの生活者に価値を一斉に届ける媒体"への進化を目指す。