富士通は11月18日、手のひら静脈認証をはじめとしたさまざまな認証方式を用いて、顧客の認証利用シーンを広げるソフトウェア製品「FUJITSU Security Solution AuthConductor V2(オースコンダクター ブイツー)」の販売を開始した。価格は320万円(100台のPCに、手のひら静脈認証のPCログオン機能を提供した場合。サーバ、クライアント機器、SE費含まない)、今後3年間で150億円(関連ハードウェア、SI含む)を計画し、2020年度内にグローバルでの展開を計画している。
同社は、業務システムに手のひら静脈認証の機能を追加できる組込みソフト「FUJITSU Security Solution 本人認証基盤 AuthConductor Server(オースコンダクターサーバー)」を、2017年から提供しており、多様化する認証へのニーズに対応するため、同ソフトに企業向けPCログオン認証ソリューションを統合、機能追加し、一般利用から企業利用に至るさまざまなニーズに合わせた認証を可能とする新製品を提供する。
新製品は、手のひら静脈のデータをサーバに一元管理することで、手のひら静脈を一度登録すれば、PCログオンや入退室管理、認証印刷など用途ごとに登録することなく認証方式を統一し利用することができ、さまざまなシステムにおけるセキュリティ強化につながるほか、利用者や管理者の利便性向上も図れるという。
また、業務システムに手のひら静脈認証の機能を追加した際に、認証時間を従来製品の2分の1に高速化できるた、キャッシュレス決済など利用拡大が見込まれる大規模サービスに対し、手のひら静脈認証を便利に活用することを可能としている。
さらに、PCログオンの認証方式として手のひら静脈認証に加え、富士通研究所で独自開発した顔認証や指紋認証、マイナンバーカードにも対応するICカード認証を提供することで、幅広いニーズに対応。顧客の規模や利用したい認証方式にあわせて、小規模スタンドアロン利用から数万人の大規模利用まで構築できるという。