SBIセキュリティ・ソリューションズ(SBISecSol)とNECは10月16日、分散型台帳技術を活用した本人確認(KYC:Know Your Customer)、AML/CFT(AML:Anti-Money Laundering、CFT:Counter Financing of Terrorism)や次世代認証をはじめとした金融機関など向けソリューション事業を展開する合弁会社を設立したと発表した。

新会社の社名はSBIデジトラスト、事業内容は分散台帳技術に基づく本人確認と次世代認証、不正アクセス検知のためのソリューションの企画、設計、開発および運営となり、資本金は3億円(資本準備金を含む)、出資比率はSBISecSolが66%、NECが34%。

日本では、昨年11月に犯罪収益移転防止法の施行規則の一部改正がされ、金融口座開設時等のKYCがオンラインで完結できる新たな方法が追加された。

また、国際的な政府間会合のFATF(Financial Action Task Force:マネーロンダリング対策などを検討・推進するために設立された政府間機関)は、日本を含む世界各国・地域、機関に対して、AML/CFTに関する国際基準となる「FATF勧告」を提言し、日本を含む世界中の金融機関は本勧告を順守するための対応・措置の必要に迫られているほか、さらなるキャッシュレス化が進む中、強固なセキュリティ機能が求められているという。

両社は、これまで分散型台帳技術を活用したKYC、AML/CFTの高度化に向けた実証実験などを共同で行っていたが、分散型台帳技術を活用したKYC、AML/CFTや次世代認証のソリューションの事業展開について、SBISecSolのグローバルなサイバーセキュリティ対策の知見と、NECの生体認証やAI・セキュリティなどの先進技術を活かして、合弁会社を設立し共同開発、運営を行って行くことにした。