横浜DeNAベイスターズとKDDIは8月27日、5GやIoTを活用した「スマートスタジアム」の構築に向けてパートナーシップ契約を締結した。これにより、KDDIは横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアムが進める野球を機会にしたコミュニケーションを促進し、地域のランドマークを目指す「コミュニティボールパーク」化構想において、5GやIoTによるサポートを行う。
具体的には、内閣府が実施する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が管理法人を務める内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術におけるアーキテクチャ構築及び実証研究」にKDDIは採択されていることから、横浜DeNAベイスターズの協力のもと、「ARスタンプラリー」「デジタルサイネージ」「au PAY」の3つの取り組みを実施する。
ARスタンプラリーでは、AR技術を活用した来場者が楽しめる回遊施策「ARスタンプラリー」を実施。横浜スタジアム内のスポットに設置したARスタンプマーカーをKDDIが企画開発したARコンテンツの作成・再生が楽しめるアプリ「SATCH」を利用して読み取るとスタンプが溜まり、すべてのスポットへの訪問をコンプリートした人の中から、抽選でサインボールをプレゼントし、実施期間は9月18日~同21日(横浜スタジアムでのプロ野球開催日のみ実施)を予定している。
デジタルサイネージについては、横浜スタジアム内にデジタルサイネージを新設し、スタジアム内のグルメ情報やスタジアム周辺の飲食店や横浜DeNAベイスターズグッズショップの情報を配信し、来場者はその日のお得な情報をリアルタイムで知ることができ、便利に横浜スタジアムやその周辺エリアでの飲食や買い物ができるという。実施期間は8月27日~9月下旬(横浜スタジアムでのプロ野球開催日のみ実施)となる。
au PAYに関しては、横浜スタジアム内に加え、スタジアム周辺店舗も同時にQRコード決済の導入を進めることで横浜エリアにおける便利な買い物体験を提供し、今シーズンの横浜スタジアムの立ち売り販売員・場内店舗においては、au PAYに加え、各種電子マネー、各種クレジットカードが利用できる。また、横浜スタジアム内と周辺のau PAY加盟店において、キャッシュレスでの買い物をお得に利用可能なキャンペーンを実施する。
今後、両社は2020年春以降、スマホ決済サービスなどスタジアムにおける来場者の利便性向上をはじめ、5GとXRや自由視点を組み合わせた映像テクノロジーを活用し、好きな視点でリプレイ視聴ができる新たな野球観戦の提供を目指す。
さらに、試合開始前後に野球ファンに加え、野球を観戦したことがない人も気軽に横浜スタジアムで楽しめるようなエンターテインメント化を共同で検討しており、現地体験の向上とファンの拡大を目指し、野球のシーズンオフ期間においても横浜スタジアムが地域のランドマークとなるよう、取り組みを推進していく。