日本ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は7月25日、クラウドベースの人工知能(AI)管理ツール「HPE InfoSight」を「HPE ProLiantサーバ」「HPE Synergyコンピュートモジュール」「HPE Apolloシステム」に拡張すると発表した。今回、これまでストレージ製品のみに提供されてきた同機能が3製品に提供されるのは初だという。

HPE InfoSightは、世界中のネットワークに接続された導入済み製品の何百万ものセンサから集めた実稼働データを分析し、その行動データを使用して問題を予測・防止し、インテリジェントで管理しやすいインフラを可能とし、インフラから運用知識を収集することで、傾向の洞察、予測、レコメンデーションを提供することで、高い効率性と信頼性を実現するという。

基本機能はサーバシステムの状態の可視化」「予測分析」「レコメンデーションエンジン」の3つ。

状態の可視化ではウェルネスモニタリングダッシュボードを活用することで、システム情報、標準保証、サポート契約をはじめ、サーバシステムのヘルス状態やステータスの一元監視が可能。また、「HPE Integrated Lights-Out」のテクノロジーを組み合わせることで、ヘルスモニタリングとサーバ管理を行う。今後の機能強化により、全体のパフォーマンスを最適化するとともに深刻な問題を回避するとしている。

予測分析については、接続されるサーバに対する予測分析を行うことで、特定の障害に関する高度な洞察を提供し、IT管理者は問題が発生する前に必要な保守依頼ができるため、ダウンタイムを削減することができるという。また、不正ログインなどサーバのセキュリティ上の問題に対処し、サイバー攻撃からサーバを保護するという。

レコメンデーションエンジンに関しては予測分析からの洞察を活用し、異常の兆候やパターンに基づくレコメンデーションをIT担当者に提供することで、サーバのパフォーマンスのボトルネックを解消するとしている。

現在、すでに「サーバーシステムの状態の可視化」まで実現しており、今後のAI機能の学習成果に応じて順次提供機能を強化していく方針だ。