シスコシステムズは5月30日、Wi-Fiネットワークの新規格であるWi-Fi 6(802.11ax)対応のアクセスポイントとして、Cisco Catalyst 9100シリーズ3機種と、Cisco Meraki MRシリーズ2機種を発表した。
Cisco Catalyst 9100シリーズでは、Catalyst 9115/9117/9120を発表。Catalyst 9115/9117は小規模/中規模向けで、9120はミッションクリティカル向けとなっている。
いずれも、すでに販売を開始しており、Catalyst 9115が13万円~、Catalyst 9117が19万円~、Catalyst 9120が19万円~(いずれも税別)。
Cisco Meraki MRシリーズでは、MR45とMR55を発表。価格は、MR45が1,449米ドルから、MR55が1849米ドルから。
802.11axはまだドラフトの段階だが、技術スペックは承認された状態で今年の12月に成立する予定。シスコでは、規格の仕様に変更があった場合はファームのアップデートで対応するとしている。
802.11axは、最大転送レート(理論値)が802.11acの6.9Gbpsから9.6Gbpsに高速化されるほか、人が密集した環境での体感スピードの向上が期待される。
シスコシステムズ シニアプロダクトマネージャ エンタープライズネットワーキング 前原朋実氏は、利用用途としてはVRや人がたくさん集まるスタジアムなどの高密度環境を挙げたが、一般のオフィスでもPowerPointの一斉配布やOffice 365などの一斉アップデートなどでも威力を発揮するとした。
また、シスコシステムズ 執行役員 エンタープライズネットワーク事業担当 眞﨑浩一氏は「企業の中には、導入するのであれば、Wi-Fi 6対応にしたいという要望ある」と、将来の利用に備えた動きもあるとした。
そのほか、同社は新しいエコシステム パートナーシップとして、Wi-Fi 6アクセスポイントの新規格に付随するギャップに対応するための相互運用性テストをBroadcom、Intel、Samsungの各社と共に完了したことも発表。
さらに、Samsung、Boingo、GlobalReach Technology、Presidioなどの各社はCisco OpenRoamingプロジェクトに参加し、Wi-FiとLTEネットワーク間のホッピングと、フリーWi-Fiにおける利用においてID連携などを行い、オンボーディングを簡単に実行可能にすることを目標にしている。
キャンパス コア スイッチ Catalyst 9600
同社は同日、キャンパス モジュラ コア スイッチCatalyst 6807の後継製品として、「Catalyst 9600」も発表した。スイッチング容量は6Tbpsから9.6Tbpsに拡大したほか、最大帯域も440Gbps/スロットから6.4Tbps/スロットに拡張されている。また、ポート速度として、これまでの1G、10G、40Gに加え、25Gと100Gが追加された。