Rustリリースチームは5月23日(米国時間)、「Announcing Rust 1.35.0|Rust Blog」において、Rustの最新版となる「Rust 1.35.0」を公開したと伝えた。Rustは効率的なソフトウェア開発を可能にするとうたわれているプログラミング言語。Rustがインストールされている場合、rustupコマンドを使うことで簡単に最新版へアップデートすることができる。
「Rust 1.35.0」の主な注目点は次のとおり。
- Box <FnOnce>、Box <FnMut>、Box <Fn>においてFnOnce、FnMut、Fn(クロージャ―属性)を実装
- 安全ではない関数ポインタへクロージャを強制的に適用できるように変更
- armv6-unknown-freebsd-gnueabihfターゲットを追加
- armv7-unknown-freebsd-gnueabihfターゲットを追加
- wasm32-unknown-wasiターゲットを追加
- ThreadのDebug出力でIDを表示するように変更
- StdinLock、StdoutLock、StderrLockでAsRawFdを実装
- alloc::SystemでDefaultを実装
- char::{ToLowercase, ToUppercase}でExactSizeIteratorを実装
- すべてのNonZero数値型でFromStrを実装
- BufReader::{get_ref, get_mut, into_inner}メソッドからReadトレイト境界を削除
- インプレースASCII大文字小文字変換の高速化(最大4倍)
- hash_map::{OccupiedEntry, VacantEntry}でSyncとSendを実装
今回のバージョンアップは大きな変化を伴う新機能は追加されておらず、細かな機能の追加と改善が行われている。しかし、ユーザーから要望が多かった細かな部分が対応されており、コーディングのしやすさが向上している。