凸版印刷、ホシデン、日本全薬工業は5月9日、家畜の活動状況と連携したストレスなどの生体情報の取得により健康状態が把握できる「家畜健康管理サービス」の開発に向け、3社共同で実証実験を開始することを発表した。

  • 子牛への「MEDiTAG」装着の様子(出典:凸版印刷Webサイト)

    子牛への「MEDiTAG」装着の様子(出典:凸版印刷Webサイト)

同サービスは、凸版印刷が提供する位置情報とネットワークカメラの映像データによる労務管理と、生体センサー連携によるデータ取得で作業員の健康状態を把握できる「ID-Watchy Bio」を活用したもの。

トータルハードマネージメントサービス協力のもと、北海道野付郡の牧場であるトータルハードカーフサービスにおいて、2019年5月下旬より子牛の飼育におけるサービスの実証に向けての検討を開始し、本格的な実証実験を2019年夏より行う。

実証実験では、ID-Watchy Bioの機能である生体センサー「MEDiTAG」の装着器を家畜専用に改良し、足や首へ装着することで家畜のストレスなどの生体情報の常時取得と可視化を検証し、リアルタイムで映像と生体情報が連動することで、体調急変などの早期発見を目指すという。

  • 「家畜健康管理サービス」使用イメージ(出典:凸版印刷Webサイト)

    「家畜健康管理サービス」使用イメージ(出典:凸版印刷Webサイト)

また、家畜の活動状況と生体情報を連携させた取得データの分析を実施する。具体的には、トラクターの走行音で牛のストレスレベルが上昇するなど活動状況と生体情報が連携した健康状態を把握することで、飼育環境や状況に配慮した家畜の健康・安全管理の実現を目指すということだ。

この実証実験での各社の役割は、凸版印刷がID-Watchy Bioの提供及びシステム開発、ホシデンは生体センサーMEDiTAGの提供及び家畜向けシステム開発、日本全薬工業は実証フィールドの提供・データ分析を行う。