KDDIは5月8日、エコモットとの共同開発により、LPWA環境に適したIoTクラウドを提供するため「KDDI IoTクラウド Standard」にLOGGERコース(LPWA)を8月上旬に追加すると発表した。初期費用は契約事務手数料が1万円、価格はサービスIDが月額5000円/ID、機器接続料が同250円/台(別途通信料、月単位にクラウドを使用した端末数が対象)、WEB公開オプションが同1万円/200MBとなる。
LOGGERコースは、LPWA通信に最適化された通信プロトコルやデータフォーマットに対応し、使用した端末の台数に応じて課金する従量制の料金体系などLPWA環境に適しており、ネットワーク面では端末からクラウドまでを閉域で接続することで、セキュアな環境を提供するという。また、機能面ではWEB画面公開用のユーザー領域を設けることでB2Bに加え、B2B2C向けのビジネスもサポート。
主な機能として、データ転送、プロトコル/フォーマット変換、データ蓄積、メール通知、IP PUSH、WEB公開を備える。データ転送は、LPWAクラウドに送信されたデータを外部サーバに転送し、クラウドがデータを受けるごとにサーバにデータを転送することを可能としている。
プロトコル/フォーマット変換は、LPWAに適したフォーマットで送信されたデータを一旦クラウドで受け、別のプロトコルやフォーマットへ変換し、少ないパケット数でデータを送信することで、クラウドにおいて利用するプロトコルへの変換ができる。
データ蓄積は LPWA端末から送られてくるデータを保存し、任意のタイミングで一括取得することができ、集約結果のみ取り込みたい場合や、自社サーバーを持たなくてもLPWAの利用を可能としている。メール通知は、端末から送られてくるデータに応じてクラウドからメール通知し、クラウド画面を常時監視することが不要となる。
IP PUSHは、クラウドからLPWA端末に向かって設定変更などの指示を行い、遠隔地にある端末の設定変更などが可能。WEB公開はWEB画面を公開する領域をオプション提供し、自由度の高いデザインとモバイル端末に特化したサイトなどの公開ができる。
利用イメージとしては、オイルタンク残量を計測するセンサーを設置し、一日一回オイル残量のデータをKDDI IoTクラウド Standardに送信。オイル残量が20%を下回ったときに給油会社にアラートメールが発報され、給油の効率化を図ることを可能としている。