NEC(日本電気)は14日、仮想店舗内で商品の香りを体験できるVRシステムを開発したことを発表した。

ベンチャー企業VAQSO Inc.のVRから香りを発生させる技術を活用し、自宅に居ながら、商品の香りを再現したショッピングを行うシステムは、1月に開催された「春季フードコンベンション2019」(日本アクセス主催)に出展している。

  • 実際のシステムの様子(同社資料より)

    実際のシステムの様子(同社資料より)

VAQSO Inc.公式<a href="https://vaqso.com/" target="_blank">Webサイト</a>

VAQSO Inc.公式Webサイト

システムは、VR内でのショッピングモールと連動して、パン、りんご、オレンジの香りを再現しており、臨場感を持たせることで遠隔でのショッピングに新たな商品の魅力を伝えることができる。米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を構えるVAQSO Inc.のWebサイトには、同社のデバイスの詳細が記述してあるが、カートリッジを取り付けてAPI経由でコンテンツに匂いを組み込める。没入感に視覚、聴覚だけでなく嗅覚までも取り込もうとする意欲的な製品。これをショッピングモールの商品と結びつけようというものだ。

NECは、危険な作業のトレーニングや遠隔会議などのコミュニケーション用途などのジャンルで法人VRソリューションを展開してきたが、2021年以降の5G回線内蔵のVR端末の普及予測にも言及、今回新たにVRを活用したショッピングシステムを開発し、VRソリューションの範囲を拡充したことになる。