米Amazonは1月23日 (米国時間)、ワシントン州スノホミッシュで配達ロボット「Amazon Scout」を使った配送システムのフィールドテストを開始した。

Scoutは小型の配達ロボットで、届け先へのルートを自動走行して荷物を配達する。人の歩行ぐらいのスピードで移動し、歩行者やペットの動物などと歩道を共有するように走行する。テストには6台のScoutが用意され、Scoutによる配達は週日の日中に限り、しばらくはAmazonのスタッフが常にScoutに付いて配達の様子を確認する。

  • Amazon Scout

    Amazon Scout

23日にSean Scott氏 (Scout担当のバイスプレジデント)が公開したブログ記事「Meet Scout」や紹介動画を見ると、Scoutは宅配サービスを想定しているようだが、Scoutを使った配送システムをどのように実際のAmazonの配達に組み込むのかは不明だ。小型のロボットであるため配達距離は限られる。不在の届け先が多いと、逆に配達の効率が悪くなりそうだ。活用方法としては、届け先が集中している地域の配達サポート、日中のビジネスへの配達、大学の寮の配達などが考えられる。

Amazonは早くから無人配達の可能性に着目し、2013年にドローンを使った配送サービス「Prime Air」の開発を公表して話題を呼んだ。2016年に英国ケンブリッジで試験的な提供を開始したが、Prime Airは米国などへの拡大には至っていない。