三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は1月11日、FinTech関連スタートアップ企業との協業強化によるオープン・イノベーションを推進するため、コーポレートベンチャーキャピタル・ファンド運営会社として三菱UFJイノベーション・パートナーズ(MUIP)を設立したと発表した。

これまでMUFGでは、グループ各社がオープン・イノベーションを推進するため、戦略出資を通じたFinTech関連スタートアップ企業との協業推進に取り組んでいる一方で、FinTech関連スタートアップ企業の資金調達は、グローバルベースで大型化していると同時に、金融機関や金融機関以外の異業種による戦略投資も、活発になっているという。

これらの環境変化に対応し、MUFGグループ各社のオープン・イノベーションを強化していくためには、従来以上に大規模かつ高度な戦略出資の枠組みが必要となり、MUIPではMUFGグループ各社の出資により、新たに200億円で同ファンドを立ち上げ、FinTech関連スタートアップ企業への戦略出資を通じて、MUFGグループ各社と出資先との協業および事業シナジーを追求する。

新会社は1月4日に設立し、資本金は2億5000万円、ファンドの名称は三菱UFJイノベーション・パートナーズ1号投資事業組合、設立は1月下旬を予定している。

なお、MUIPは銀行法に定める「投資専門子会社」であり、一定の条件を満たすスタートアップ企業に対しては5%超の出資を行うことが可能となる。また、国内外のスタートアップ投資について豊富な経験を有するベンチャー・キャピタリストなどの外部人材を積極的に採用し、グローバルベースでの投資と協業を推進する体制を構築するとともに、MUFGグループ各社のノウハウやネットワーク提供による出資先の企業価値向上に貢献していく考えだ。