Windows 10にLinuxバイナリを直接実行する機能であるWSL (Windows Subsystem for Linux)が導入されて以来、Microsoftストアに複数のLinuxディストリビューションが登録されている。ほとんどのLinuxディストリビューションは既存のLinuxディストリビューションをWSLに対応させたものだが、WLinuxというWSL環境に特化したディストリビューションも登録されている。
このほど新しく「WLinux Enterprise」というディストリビューションがMicrosoftストアに登録された。Red Hat Enterprise Linux互換のディストリビューションとされており、価格は1万1700円だが、本稿執筆時点では95%オフの580円で販売されている。
WLinux EnterpriseはWSLに最適化されたRed Hat Enterprise Linux互換のLinuxディストリビューション。WSLでRed Hat Enterprise Linuxを利用したいという企業や機関向けのプロダクトと位置づけられている。Red Hat Enterprise Linuxのライセンスが必要なほか、サポートを期待する場合は別途WLinux Enterpriseサポート契約を締結する必要があるとされている。個人ユーザーは対象とされておらず、個人ユーザーで利用したい場合はWLinux EnterpriseではなくWLinuxの利用が推奨されている。
WSLが登場して以来、MicrosoftストアにはUbuntuやSUSEなどのLinuxディストリビューションが登場しているが、Red Hat Enterprise LinuxやRed Hat関連のLinuxディストリビューションは登録されていない。WSLでRed Hat Enterprise Linuxを利用したいという場合、WLinux Enterpriseという選択肢が検討対象として登場したことになる。