NVIDIAは現地時間3日、同社の研究者が新たなディープラーニングのAIモデルをベースに、動画から人工的な3D環境をリアルタイムに構築する研究成果を発表した。
既存の動画から自動的に学習するモデルは、建物や樹木や車両などのオブジェクトを生成するもので、同社では実写とレンダリングの比較動画を公開している。
比較動画では、実際の動画とモデリングされた3D環境はほぼ見分けがつかないほどの高い再現性を実現している。3Dオブジェクトはこれまで個々にモデルを生成していく手法を用いているため、時間と費用がかかっていたが、ゲーミングや自動車、建築、ロボティクス、VRなど仮想世界を迅速に構築できる可能性がある。
NVIDIAのディープラーニング応用研究担当バイスプレジデントのBryan Catanzaro(ブライアン カタンザーロ)氏は、「NVIDIAは、25年間にわたって、インタラクティブなグラフィックスを生成するための新しい方法を生み出してきましたが、ニューラルネットワークを使った手法は今回初めて実現しました。ニューラルネットワーク、その中でも具体的に言うと生成モデルは、グラフィックスの創出に変化をもたらすようになります。これによって、開発者は従来の何分の1かのコストで新しいシーンを作れるようになるでしょう」と述べている。