SAS Institute Japanは11月20日、滋賀大学、帝京大学、東京理科大学、同志社大学とMoU(覚書)を締結し、同社と各大学が共同でデータサイエンス・スキル認定プログラムを推進すると発表した。

新プログラムは、同社と各大学が指定した実習を含むデータサイエンス関連の講義を学生が受講し、一定数の単位を取得した学生に認定を与えるもの。企業や組織は客観的で実用的な認定資格に基づいて学生のデータサイエンス・スキルを評価可能になり、アナリティクス人材の需給ギャップの解消に貢献すると同時に、学生の学習意欲向上を支援する。

また同プログラムでは、各大学とSASが共同で複数のデータサイエンス関連科目群を設定し、これらを受講して単位を取得した学生に対してデータサイエンス・スキルの認定を与える。

例えば、統計学の講義、計算機によるデータ分析手法の講義、現実社会の課題とデータを用いた分析実習や研究といった科目を含むという。

これらの科目の中では、特に現実社会の課題とデータを使用した実習や研究を必須としているため、この認定を受けた学生は即戦力として社会での活躍が期待できるとしている。

育成する人材像は大学ごとに特色を設けるため、多様な専門性を持ったデータサイエンス人材のスキル認定が可能になる。同プログラムはSASグローバルで共通の評価基準で推進し、学生が取得した認定資格は海外企業においても有効な資格として利用できるという。

滋賀大学のデータサイエンス学部では、「Certificate in Data Science」として、統計学と計算機科学を用いて現実社会の課題を解決するデータ分析のスペシャリストを認定している。

帝京大学は、大学院公衆衛生学研究科で「Certificate in Biostatistics」として、生物統計学を中心とした疫学・医学データ分析の専門家を育成している。

東京理科大学は理学部第二部/理学研究科で「Certificate in Computational Statistics」として、基礎となる統計的知識を持ちつつ多様な業種・分野の企業のなかで即戦力となるデータ解析能力を持つ人材の育成を進めているという。

そして、同志社大学は文化情報学部で「Certificate in Data Science」として、多様な文化現象の解明に挑む基礎力と実践力を持ったデータサイエンティストを認定している。